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気の向くままに

乙女ゲームとか。少女漫画とか。たまーにOLの日常とか。

海街diary2 真昼の月 感想

 

 

 

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

海街diary(うみまちダイアリー)2 真昼の月(フラワーコミックス)

 

 

 

海街シリーズ第2巻。

今回もお話が4つあって、うち3つがすずメイン。1つが幸姉メインの構成です。

私は表題にもなっている「真昼の月」が一番すきでした。

はじめて幸姉にスポットライトが当たるお話です。

 

〇花底蛇

すず×朋章の絡みがあるとは思っていなかったので意外な組み合わせのお話。前巻では、ただただ謎のイケメン高校生だった佳乃の元彼朋章が、すずには少し素顔をみせます。すずたち家族が、問題を抱えながらも、前を向いているのに対して、朋章の家族はトラブルの後は時間を止めたまま暮らしている様子がうかがえます。

 

家族がテーマとなっているのかなーと思いながら、そりゃこの姉妹がテーマならそうに決まってるよなと改めて気付きました。朋章の家族と比較しないと、そのいびつさに気づかないほど、姉妹が自然に家族をやっているということなのでしょう。

 

二人静

みぽりんの恋のお話。珍しくすずの女の友情の話でもあります。みぽりんが恋をしていて、その相手が多田君だったということにはちょっと驚きました。

ぽっと出のすずに多田君のなにがわかるのよ!

と怒るみぽりん。よくない言葉っていうのはわかるんだけれども、これまでの関係性に突然入ってきたすずにたいする、人間としてごく自然な感情だとも思います。いいところばかりを描かないで、醜い部分を認めながらも関係を築いていく登場人物たちの姿に魅かれます。

 

〇桜の花の満開の下

風太がじれったいお話。大切なものを失ったことのある多田くんとすずには誰にも入って行けない雰囲気がある。それを気にする風太。せっかく勇気をだしてすずをお花見に誘ったのに、頭の中は嫉妬でいっぱい。そんな風太がじれったくて、もどかしくて見ていられません。多田君はなんとか吹っ切れたようで、前を向いてくれました。

 

 

真昼の月

はじめての幸姉話。前巻でもちらっと匂わせていましたが、やっぱり幸姉不倫している様子。自分の父親が女を作って出て行ったことを許せないのに、自分も不倫をしているなんて、なんて不毛な女なのだ幸姉!そしてそんな状況を誰よりもわかっていて、イライラが募ってるんだろうな。

お話の軸となるのはおばあちゃんの7回忌。これまで寄り付かなかった母親が出席するというので幸のイライラは増すばかり。結局、お金が必要になったために、家を売る話をしに帰ってきたらしい、どうしようもない母親なのでした。(こういう女の人、いるよねー…)

でもやっぱり3人の母親なんだろうな、とも思えました。お母さんってやっぱりお母さんなんだもんなあ。そういう微妙なものが本当によく表現されていて、すごい。

 

それにしても、幸姉の不倫を知った上でこの話を読むと、本当に複雑な感情が入り乱れているなと思います。すずちゃんの立場もあるし。

 

最後に少し母子が歩み寄るところでお話が終わります。

自分のどうしようもない恋と、すずちゃんの存在が幸の心に変化をもたらしたのだと思います。

 

あまりに自然に姉妹になったように見えた香田家にも、きちんと抱えているものがあるということを知ることができたこの話がいちばん気に入っています。

 

大船のおばちゃんのいうとおり、家族ってきれいごとばかりじゃないんですよね。

それを、幸・不幸を極端にクローズアップすることなく、丁寧に描いてあるところが本当にいいな、とおもいます。